「忙しい」が口癖になっている人はいませんか?
いつも時間がなく、仕事は切羽詰まっている。そのおかげでミスをしてしまう。仕事が終わらないため、プライベートな時間もなくなる
「とにかく時間がない」
現代を生きる日本人なら誰もが悩んだことのある問題だと思う
この問題の根本的原因はみなさんの時間感覚が狂っていることである
この時間感覚を取り戻すために長期的な7つの方法と、短期的な21の方法を紹介している
さらにこれらの中から著者であるDaiGoさんが組んだ8週間で自分の時間を取り戻せるプログラムが紹介されている
時間がないのは錯覚
この記事を読んでいる多くの方は、仕事が忙しくプライベートな時間がないと感じているのではないでしょうか?
しかし、著者は、このように思う人の多くは時間がないと思い込んでいる、つまり錯覚であると述べている
そこでまずは具体的に時間に対する間違った考えを3つ紹介している
①物理的な時間がないと思っている
②やることが多いと思っている
③忙しい人=仕事ができると思っている
皆さんはどうだろうか?
私は①、②が当てはまる
仕事でやることが多く、残業をしてしまいブログをかくとかプラーベートな時間が削られていく。そう思っている
筆者はこれらの錯覚の根拠をそれぞれデータで裏付けている
①物理的な時間がない
→・日本人の年間労働時間は2200時間(1970年)から1713時間(2016年)へと減っている
・アメリカの研究によると、実際に労働した時間と自分が労働したと思っている時間を比べると、20時間も多く働いていると勘違いをしていることがわかった
②やることが多い
→人間は退屈を嫌う生き物であり、やることが多いと思う方が手軽に安心感を得られるため
③忙しい人=仕事ができる
→別ジャンルの仕事をいくつも行うと達成率が25%減した。また長く働くと脳機能が低下する
全ては紹介していないが、研究結果によって時間に対する考えが錯覚であったことがわかる
これらは全て時間に対する錯覚であり、時間感覚が狂っているからである
そう言われても、あんまり納得できないなぁ・・・
だったらこんな経験はどうだろう?
単純作業などのつまらないことをやる1時間は長く感じて、友達と遊んでいる1時間は早く感じる
確かにその経験はよくある!!
物理的には同じ1時間であるのに、長く感じたり短く感じるのは時間感覚が狂っているからなのである
そのため時間感覚を修正することで時間に振り回されることをなくすことができる
時間感覚をただす(長期)
この本では時間感覚を正すための方法として7つ取り上げている
そのうち1つを紹介するよ
ゴールコンフリクト
これは日本語に直すと、目標衝突
例えば、「運動したいけど、仕事がある」みたいな時
ゴールコンフリクトの状態に陥ってしまうと、どちらの目標も追いかけてしまい、焦りや不安を創り出してしまう
焦っているから時間が無いように感じてしまうのである
このゴールコンフリクトは3種類に分けられる
1.わかっているけどやらない
2.思い込み
3.無知
先ほど例に出した「運動したいけど、仕事がある」は3の無知コンフリクトに分類される
なぜなら、運動すれば仕事の効率が上がるという研究結果があるからである
そうすれば仕事も効率的に行い運動する時間も増える
2つの目標を達成することができるのである
例での問題は、運動すれば仕事の効率が上がるという事実を知らないこと。つまり無知によって創りだされている
そんなこと言われても知らないことなんてたくさんあるし、全てを知ることなんて無理だよ・・・
確かにね。だから意識して無知だということを知るんだ
無知の知を手に入れるのである
この無知の知を手に入れるための具体的な方法が「ソクラテス式問答法」
7つの質問を自分に投げかけることで、自分が何を知らないのかを把握することができる
その7つの質問はこちら
ソクラテス式問答法を行うことで、必ずではないが自分が知らないことを把握できる
本書では無知のコンフリクトだけでなく、それぞれについて具体的な対策が書かれており、この具体策は大企業の社員研修やうつ病の治療にも応用されている
ゴールコンフリクトを行なうことで、心に余裕が生まれ、もっと効率よく時間を使いこなすことができるのだ
時間感覚をただす(短期)
時間感覚の狂いは上のような方法を長期的に忍耐強く行う必要がある
しかし中には目の前の時間に対するプレッシャーを無くしたいと思う人もいるため、その場限りの鎮痛剤のような方法も紹介している
短期的にプレッシャーをなくす方法は1秒でできるものから49日間で行うようなコースまで21個もの方法を紹介している
そのうち1つを紹介してみる
例:10分でできる心拍トラッキングタスク
これは手首や首筋に指を当てず、自分の心拍がどれくらいのペースなのかを推測するトレーニング
具体的な方法
①タイマーで50秒はかり、25,30,35,40,45,50秒になった時の心拍数を推測する
②その後、実際に同じ時間での心拍数を測定する
③それぞれの数字を以下の式に当てはめて計算する
1-(|本当の心拍数-推測した心拍数|)÷{(本当の心拍数+推測した心拍数)÷2}
④6つの数値の平均値を求める
計算式がややこしくてわかりづらいね
ってことで実際にやってみた
①、②50秒間の心拍数の推測と実測がこんな感じ
意外にも予測と実測が近いなって思った
③式に当てはめる
④平均値を求める
この導き出した数値1に近ければ近いほどストレスに強いことになる
基準はこんな感じ
0.7以上:ストレスに強く、毎日の幸福度も高い
0.61~0.69:ストレスの強さは普通だが、改善の余地はある
0.6以下:かなりストレスに弱い
で、僕の結果は(0.94+0.92+0.9+0.94+0.93+0.92)÷6=0.925
0.925!!
驚異のストレス耐性!笑
確かに今は仕事もひと段落しているし、気温も暖かくなり、プライベートでも新しくダーツという趣味を初めていてストレスは感じない
この数値は今の自分の不安を数値でみることのできる方法であるので、少しストレス感じているなと思った時に試してみると良いかもしれない
この心拍トラッキングタスクは自分のストレス度を測り自分の体の状態を把握することに使えるが、他に紹介されている方法はストレスを低減させるための方法が多い
組織での時間のムダ
この本では、個人としての時間汚染だけでなく、組織として(社会人として)の時間汚染をなくす方法についても紹介されている
例えば、通勤時間
サラリーマンであればほとんどの人が会社への通勤を行なっている
しかし、この通勤時間が長ければ生産性を下げる大きな要因になっているということが研究結果でわかってきた
この通勤のストレスは年収が40%アップしないことと同じくらいのストレスを感じているらしい
そのためストレスを低減するために自転車通勤やインターバル読書を行うことでストレスを低減することができる
自転車通勤やインターバル読書は具体的な方法であるが、この本では通勤に強いメンタルを作る方法が書かれている
そのため、自転車通勤やインターバル読書ができなくても、強いメンタルを作る方法を自分のやりたいことに当てはめることができる
まとめ
これだけの論文がまとめられ、科学的な根拠から説明されている本はなかなかないだろう
しかし、この本を読むだけでは時間をつくることはできない
この本には時間感覚をただす7つの長期的な方法と21の短期的な方法が書かれてある
中には本のことを知る前から実践しているものもあった
実践しているものは僕が試行錯誤して見つけた方法であり、効果があることはもちろんである
そんな方法がいくつも書かれており、1500円程度と2,3時間で知識を手に入れられるのであれば買うべきであろう
多くてどれをやったらわからないって人も安心してほしい
最後に著者であるDaiGoさんが組んだ8週間で時間感覚を取り戻すプログラムが書かれてある
自分の時間を取り戻すためには必読したい一冊だと感じた
おわり